私の彼は新米悪魔

『あれ~何してんの』

(ルシルっ!)


ルシルが両手をポケットに入れて、こっちに歩いて来る。


何故か前髪を女の子の様にピンで止めている。

そのせいで青い瞳がやけに印象的だ。


『ルシルくぅん。何でもないよっ。優ちゃんと話してただけ。もう帰るとこ。』


(さっきのドスの効いた声は何よ?)


『先生が竹下さん呼んでて俺探してたんだけど。』


ルシルが私を指差す。


(ルシルに竹下さんって呼ばれると変な感じ。)