入り口の所には人が2人立っている
おそらくあれが貴族が雇ったという傭兵だろう
リオが合図を出すとエルラミアが背後に素早く回り攻撃する
実際は攻撃すると見せかけてオトリなのだが
後ろを振り返ったところをデリッドとリリアムが正面から打撃を的確に急所に繰り出す
一撃で倒す
2人とも気絶させたことを確認して中に入る
入り口には鍵などが特にかかっておらず、容易に入ることができた
入ってすぐ階段を一直線に降りていく
その先にパスワードのロックがかかったドアがあった

「ここは俺に任せろ」

リオが未来予知を使う
失敗しないように番号を押した後どうなるかを予知しながら慎重に開ける
間違えたら爆発するかもしれないし一生開かなくなるかもしれない
もしその時は先に扉を破壊してしまうが
1分とかからずにロックが解除された
中は金貨やお金に換算したら儲かりそうな物が沢山あった 

「さっさと鞄に詰めてここから出るぞ」

みんな鞄から溢れそうなくらい沢山詰め込む
それでも中にはまだ沢山あった
みんなはまた来てもいいんじゃないかと思った
帰りは来た道を同じようにして戻り、停めてあった船に乗り込む
数分して港にたどり着く
みんなが船から降りたのを確認してカラッシュは船を消す
大体宿を出てから1時間ほどが経ち現在は朝の6時頃だ
宿の前まで戻って来るとサミュアが走って駆け寄って来る

「お帰り!」
「ただいま。それより怪我はどうしたんだ」

昨日傷だらけで帰ってきたはずのサミュアの体は包帯が一つも巻かれておらず傷跡さえも残っていなかった

「それがね・・・」