今まで言われたことのなかった伊月の思い。



信じられなくて、それでいて、嬉しくて。



涙が止まらなかった。



泣き止むどころか、号泣し始めた私をみて、おろおろしはじめる伊月。



そんな姿も、嬉しくて、私は泣きながら笑った。



しばらくして、私が泣き止んだ後、伊月はそっと腕をほどき、私と向き合うように座る。



「夕凪、いままでホントにごめん。

自分が夕凪に想われているって、

分かっていても、自信がなくて。

少しでも、間違ってしまったら、

壊れてしまうんじゃないかって。

いつも、不安だった。

冷たくして、傷ついてるのが、

分かっても、どうすればいいのか、

分からなかった」


伊月は、真剣な眼差しで私をみすえる。



「俺は、臆病で、頼りない。

また、

夕凪を傷つけてしまうかもしれない。

でも、それでも、

俺と一緒にいてほしいんだ····」