次の日
私は今まで勤めていた会社を辞めてなるべく早く帰れる仕事をする準備をした。
那雪ちゃんのためだった
雪菜と良太のようにはなれないけど
那雪ちゃんは私が育てるから
仕事から帰ると那雪ちゃんは寝ていた
食べては寝ての繰り返しか
それが子供らしくてかわいい
「那雪ちゃん、起きて」
私は那雪ちゃんを起こす
「んー?」
ぼーっとした那雪ちゃんを私は抱きしめた
「今度から私が那雪ちゃんのママだからね」
「……ママじゃない…」
はっきりと言われると少しズキっとくるが
「ううん、那雪ちゃんのママは私だよ」
「ママは1人だもん」
……そうなんだけどさ
どうしたもんかなー
……わかった
「じゃあお母さんでいいよ!」
「何が違うの?」
「一緒だけど…ママは1人だけどお母さんは私だよ」
「へんなのー」
ずばずば言うのが子供なんだよね…
「私がお母さんでもいい?」
那雪ちゃんに聞くと
「……うん」
そう言ってくれた