花壇を直して1ヶ月。あの花壇には、菊のような黄色に花が咲き誇っている。

 あれ後、風無さんとは全くと言っていいほど何もない。

 翌日、彼女は学校を休んだため、しばらくは登校するのを待っていた。3日してようやく登校した日、僕は何故か胸が熱くなるような気持になった。

 変な噂を立てられたくないから、風無さんが人気がない場所に居るときに声をかけた。だが、彼女は僕の顔を見ると初対面のような素振りを見せ、花壇であったことを持ち出しても、軽くあしらわれた。様子を見るに悪意はなさそうだから、ただ単に覚えてないだけかも知れない。

 所詮、僕の存在なんてその程度なんだろう。龍也以外のクラスメイトは、勉強しか取り柄のない根暗のガリ勉と認識してるから。

 同じ中学出身の何人かは、僕が中学のとき同様内申点を上げるために生徒会入った事を気づいているばすだから、尚のこと気に食わないはず。

 だが、クラスの規律を守ることが生徒会役員の仕事の1つ。不純な理由で生徒会に所属しているが、責任を持って責務を全うしている。