死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

梓は教室後方の窓に近づき、カーテンを開いてみた。


窓の向こうに見えるのはグラウンドだ。


「へぇ、見晴らしがいいね」


玲子が梓の隣に来て言った。


この教室で授業を受けていたら、外の景色を楽しめそうだ。


教室前方には黒板もあるし、もともとはちゃんと使われていたのかもしれない。


「君、名前は?」


そんな声が聞こえてきて視線を向けると、厚彦がなにもない空間へ向けて話かけていた。


「リュウヤさんっていうのか」


そう呟き、頷いている。


どうやらそこにいる誰かの名前みたいだ。


「どうしたの梓?」


「そこにいるみたい。名前はリュウヤさんだって」


梓が伝えると、玲子はマジマジと何もない空間を見つめた。


それはもう目が飛び出るのではないかと心配になるくらい、必死に。


「ダメだ。あたしには何も見えない」


ふぅーと大きく息を吐き出し、落胆した声を上げる玲子。