死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

☆☆☆

教室へ戻る途中、不意に厚彦が険しい表情を浮かべて足を止めた。


梓も自然と歩調を緩める形になった。


「どうしたの?」


聞くと、厚彦はジッと倉庫を見つめている。


「この中に誰かいる」


「え? 誰もいないよ?」


人の気配は感じられない。


試しにドアを開けてみようとしたが、しっかりと鍵も掛けられている。


倉庫なのだから、普段から開いているわけもない。


すなわち、ここに入り込む生徒はめったにいないということだ。


「いや、絶対にいる」


幽霊の感というやつなのだろうか?


厚彦はかたくなにここに人がいると言い張っている。


でも、今は倉庫内を確認している暇はない。


「また休憩時間に確認しに来ようよ」


梓がそう言った時、次の授業開始を知らせるチャイムが鳴り始めたのだった。