死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

そこにはこちらへ向けて走ってくるミヨさんの姿があった。


2人は思わずベンチから立ち上がり、ミヨさんへ近づいた。


「遅くなってごめんね」


家から走ってきたようで、ミヨさんの息は切れている。


とりあえずまちぼうけにはならなかったようで、梓は安堵した。


そしてミヨさんの手のひらへと視線を移す。


そこには赤い布で作られたお守りが握られていたのだ。


追体験で見たものと似ているが、少し違う。


「もしかしてこれ、今作ってきたんですか?」


梓が聞くと、ミヨさんはようやく呼吸が整ったようで頷いた。


「えぇ。私にできるのはこのくらいだから」


そう言い、お守りを裏返して見せてきた。


そこにはフェルトで『極楽浄土へ』と、ひらがなで書かれている。


「これをこの短時間で作るなんて」


玲子は素直に感心している。


「私にはこれくらいのことしかできないけど」


ミヨさんはそう言うと、お守りを梓に握らせた。


「今回もしっかりと願いを込めて作ったわ。ユキオくんい届けてくれる?」


「はい!!」


梓は手の中のお守りをきつく握り締めたのだった。