死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

「梓?」


「玲子、あの人だよユキオさんの彼女!」


今は彼女と呼べないけれど、そんなこと気にしている余裕はなかった。


家族は娘を抱いて家に帰ろうとしているのだから。


「どうする? 話しかけてみる?」


玲子に言われて梓は戸惑った。


このタイミングで声をかけていいのかどうかわからなかった。


普通に道を聞くとかじゃないのだ。


ユキオさんについて質問をしなければならないのだ。


そう思うと勇気が出ず、立ちつくしてしまう。


(どうしよう。このままじゃ家に帰ってしまう……!)


そう思った時だった、視線に気がついたようにミヨさんがこちらを見た。


赤く上気した頬は今も昔も変わらないみたいだ。


梓は思わず軽く会釈をしていた。


ミヨさんは戸惑った表情を浮かべ、会釈を返してくる。


(話しかけるなら今しかない!)


「あ、あの!」


梓は勇気を振り絞って声をかけた。