死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

☆☆☆

「ないね……」


1時間後、玲子が疲れた声で呟いた。


太陽は更に傾いて、山の中はほとんど暗闇に包まれていた。


どこからか野生動物の鳴き声も聞こえ始めている。


「やっぱり、無理なのかな」


こんな山の中で、手のひらサイズのお守りを探すなんてもともと無理だったのだ。


それでも、ほんの少しの期待を胸に頑張ったけど、やっぱり、無理なものは無理なのだ。


「今日はもう、このくらいにしておこうよ」


梓は厚彦へ向けて言った。


厚彦は生身の梓たちとは違い、とても身軽だ。


ここへきてからずっと飛び回って山の中を探している。


「あぁ……そうだな」


そう返事をしながらも、厚彦はあきらめ切れていない様子だ。


「今度は、休みの日に朝早くから来ようよ。そうすればきっと見つかるから」


「……わかった」


これ以上2人に無理はさせられないと考えたのか、厚彦はしぶしぶ探すのをやめたのだった。