死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

「さてと……」


タクシーを見送り、梓と玲子は崖下へ視線を向けた。


事故の名残のせいなのか、木々が育たず地面が向きだしになっている。


一瞬にして梓は追体験した事故のすさまじさを思い出した。


「この辺にお守りがあるんだよね?」


「うん。赤い、手作りお守りだよ」


見つかるとは思えなかったけれど、探すしかない。


梓と玲子は学校から拝借していた懐中電灯を付けた。


足を滑らせないよう、注意して崖を降りて行く。


少し体のバランスを崩せば、そのまま落下していってしまいそうで背中に冷や汗が流れた。


(見つかりますように……)


どれだけ無謀なことをしようとしているのか、理解していた。


それでも2人と、幽霊の厚彦はお守りを探し始めたのだった。