結局、一度家に帰って来た
「あら、帰ってきたの?」
「うん」
「朝ご飯は?
昨日、紬の好きな野菜炒めだったけど
残り食べる?」
お母さんの野菜炒めは美味しい
私の大好物
「いらない…」
「あ、そぉ…」
そぉ…
たぶん
私
大蔵さんに恋してる
大蔵さんなのか
大好きな咲花くんに似てる大蔵さんなのか
そこはまだわからない
私の人生には咲花くんは絶対いないはずだった
そんな咲花くんに漫画の中で恋してた
主人公の女の子でもなく
私はその後ろでじっと見てる女の子
少女漫画の世界から
咲花くんは出てくるわけない
なのに今
すぐ近くにいる
私が私の都合で勝手に似てるとか思って
恋してるだけかもしれないけど



