カン…カン…カン…カン…
鉄の階段を下りる音が夜の静寂に響く
「大和、誘ってくれて、ありがと…」
「うん…」
花火やらない?って
誘ったのはオレだけど…
「紬…
おめでとう…って
わざわざ言いに来てくれて
ありがと」
「うん…」
さっきのは
どんな意味?
ツムツムを抱いたら寂しくなった
もぉ大和の匂いしなかった
階段の途中でキミの足が止まった
「大和、どこまで送ってくれるの?」
「電車だよね…?駅まで送るよ」
「いつも、マンションの下までだったから…」
「あぁ…」
階段の段差で目線が合った
伊達メガネのレンズ越し
一点の曇りのない彼女の瞳に
オレが映ってた
ドキン…
「大和…」
「ん…?」
ドキ…
ドキ…
ドキ…
「ごめん…大和って呼んでた」
「あぁ…別に…」
別に、いいのに…
オレも
ごめん
違うことを期待してた
さっきまで
大和…って心地よく響いてた
紬の声
もぉ聴けないのかな?



