ブー…ブー…ブー…
携帯、鳴ってる
私のじゃない
「大和、鳴ってるよ」
「うん、いい」
「仕事じゃないの?」
「大丈夫」
ブー…ブー…ブー…
ずっと鳴ってる
「大和、私、帰れるから大丈夫」
「紬…
…
好きにならなきゃよかった?
オレのこと…
…
オレは、好きだよ
…
オレを知らないで
好きになってくれた紬を
オレは好きになったんだ」
「でも…だって…」
好きになったらいけない理由を探した
好きなのに
好きで仕方ないのに
大和のこと
諦めなきゃいけない気がした
「オレのこと
咲花くんに似てるって
紬、言ってくれたじゃん
…
紬のキャスティング
合ってたんじゃないの?」
最初はそうだった
大好きな咲花くんに大和が似てて…
「違う…
…
私は今
咲花くんが好きなんじゃなくて…
…
大和が…
大和が好きなんだもん
…
私が好きになったのは、大和なんだもん!
大和が…好きなんだもん…」
「紬…オレも好きだよ…
…
ずっと、好きでいてほしい
…
大和輝じゃなくて…
大蔵大和を…好きでいてほしい」
うん
私が今好きなのは
咲花くんでもなくて
大和輝でもなくて
大蔵大和だよ



