あなたの左手、 私の右手。

この夢をみるのも久しぶりだ。

私は忘れようと、浴室に向かい頭から熱いシャワーを浴びた。
忘れたいのに、忘れられない記憶。

乗り越えたと思っても、まだ乗り越えることができない。

結局シャワーを浴びてからも眠ることができず、朝を迎えた。


「お前、寝られんかったんか?それともあの後具合悪くなった?」
「大丈夫です。ぐっすりでした。」
「嘘つけ。そんな顔して。目の下のクマ、ひどいで。もう一つ目があるみたいになっとる。」
「ひどっ。」
朝、部屋の前で待ち合わせた私は先輩が私を見た瞬間、かがんで私の顔を見つめることに少しどきどきしていた。
「今日はそんなにハードな仕事はないけど、大丈夫か?」
「はいっ!」
「どうせ二言目には私体力には自信あるんで!やろ?」