あなたの左手、 私の右手。

私が先輩の方を見ると先輩は私に微笑みながら言った。

「あのなー。新人は先輩に迷惑をかけてなんぼや。そうやって覚えていくんやから。それで、覚えて行ったら先輩の支えになってくれる存在やろ。赤名は俺に迷惑をいっぱいかけていいんだよ。そんでいつか俺の力に、支えになってくれたら、本当のペアになれるんと違うか?」

「・・・」

「もっと肩の力抜いて、気張りすぎはもたんで?」

先輩の言葉一つ一つに温かさと大きさを感じる・・・。

「ありがとうございます」
心からのお礼を伝えると先輩は「まっ、楽しみにしとき」と前を見て歩き出した。



翌日、先輩は私に真っ赤な踏み台をプレゼントしてくれた。
背が低くて書類の棚が届かない私。
なぜ目立つ赤なのかを聞いたら、先輩は「赤名だから」と無邪気に笑って答えた。