あなたの左手、 私の右手。

「ぐえっ・・・」
小さく声が漏れてしまう苦しさ。

2駅頑張れば目的の駅に着ける。
それまでに、出口に行かないと降りられないじゃん!

ここで衝撃の事実に気が付き私は焦りはじめる。

周りに立っている人たちが巨人にもそびえたつ壁にも見えてくる。

私の身長は153㎝。
人より実は小さい。

次の駅が勝負だ。
今は何も動けなくてできない。

ぎゅうぎゅうに圧迫されて呼吸も浅くしかできない。
自分のバッグを握りしめているだけで精一杯だ。