あなたの左手、 私の右手。

どこかで遠慮して、どこかでつめられない距離があった私たち。
今は、私たちの間にほとんど距離はない。

一ミリだって離れなくはない。

「好きだよ」
耳元でささやかれる言葉に、私は照れながら「私も」と答える。

前に進むことに戸惑っていた昨日までの私に、迷わずに先輩の胸に飛び込むことを教えたいくらいだ。

優しく私の髪を撫でる先輩。
私は少し体を離して先輩の方を見る。

「ん?」
私の方を見つめて微笑む先輩。

「やっとこうしてゼロになれた。」
「?」
「ちゃんと見せてくれたな。美羽の全部。」
「・・・変態。」
先輩の言葉に私が照れてもう一度先輩の胸に顔を埋めると、先輩はふっと笑って私を抱き寄せながらささやく。