その日は深夜まで私も先輩も片付けにおわれた。

フロアの現状復帰。状況報告。改善報告。取引先への報告や翌日の営業に関しての相談などやるべきことは山のようにある。

日付が変わってからしばらくして、すべてを終えたころ、翌日から通常営業に戻ることが決定された。

「帰るか!」
「・・・はい」
帰宅できることが決まった時には、私は動く気力もほとんど残されていないくらい疲れ切っていた。
企画執行部の社員もほとんど帰っていて、フロアには数名の社員しか残っていない。

「大丈夫か?」
「疲れました・・・」
「だよな。よし、帰って、うまいもん食べて、早く寝よう。」
「はい・・・」
先輩が帰り支度をする余裕すらない私に変わって、私のバックに必要なものをつめて持ってくれる。