あなたの左手、 私の右手。

「この棚にはいろんな届け出が入ってる。出張の届け出もだし、遅刻欠勤早退とかの届け出も。それから経費の申請に必要な届け出とか、消耗品の物品申請とか、イベントに必要な予算書とか。パソコンの中にもデータとして入ってはいるけど、うちはまだ紙媒体でやり取りしてるから、どうせプリントアウトするならここの使うと早い。」
「はい」
書類が入っているかなり背の高い棚。
「赤名、これ届くか?」
一番上の棚を指さす先輩。
「やってみます!」
棚に近づき私が手を精一杯伸ばし、背伸びしても、一番上どころか5段くらい届かない。
「ぷっ」
再び笑う先輩。

笑うとかなり親しみがわくような、優しさが感じられる。

「身長、何センチ?」
「153です・・・」
「ちっさ。」
そうそう・・・この身長は私のコンプレックスでもある。