おばあちゃんをおくってから数日間私は仕事を休んでいろいろと片付けに専念した。
おばあちゃんの荷物は意外と少ない。

まるで私を心配して引っ越しをするときに、この別れを悟っていたのかのように、荷物を大量に処分して必要なものだけをもってきていた。

先輩は一軒家に一人で住むことになった私を放っておけなかったのだろう、大きな荷物を持って私の家に泊まっている。告別式の翌日から先輩は仕事に行っていて、仕事が終わると私の家に「ただいま」と帰宅する。

いろいろとこの先のことを考えなくてはならないと思いながらも、疲れ切った心と体が思考回路を動かしてくれない。

先輩は今は何も考えるなと私に言いながら、食事を作ってくれたり、掃除をしてくれたりと率先して家事までしてくれている。