あなたの左手、 私の右手。

仕事を休むわけにはいかず、俺は仕事が終わってから彼女の家に向かう日が続いた。
彼女の親戚は近くのホテルに泊まっているものの、彼女はほとんど一人でいろいろと通夜や葬儀、ほかの手配もしている。

こういう時にうまく頼れない彼女の性格もあるが、親戚との関係まではわからない。

俺ができることは、彼女のそばで、彼女の支えとなることだと、俺は彼女の家に泊まらせてもらいながら、そばに居続けられるようにした。自分から食事をしない彼女に無理やりにでも食べてもらうこと、飲んでもらうこと、寝てもらうこと、それが俺の役割のように、彼女にうるさがられそうだと思いながらも進め続ける。彼女も俺の想いを知っているからこそ、嫌がらずに今できる限りで俺にこたえようとしてくれていた。

家に泊まるという申し出に、彼女は素直に頷いた。
それだけでどれだけ彼女が心細いかが分かった。