「ちっさい体でさ、いっつも無理ばっかりして、でもすげー大食いで。頑張りすぎやのに、いっつも笑ってばっかりでさ。不器用な赤名が気になって仕方ないんや。」
「・・・それ・・・けなして」
私の言葉を遮って先輩が言う。

「俺、赤名の事好きや。」
「へ?」
意外過ぎる言葉にすべての思考が停止する。

「俺、赤名の事、好きだ。」

まるで全身を雷で撃たれたかのような衝撃にすべての感覚まで一瞬にしてなくなる。

「・・・」
「おい。息しとるか?おーい。」
まるでいたずらな子供のように笑いながら私の目の前で手をひらひらとさせる先輩。
「なんっ・・・え?・・・え?っえ?」
「ははっ。動揺しすぎやろ。」
慌てふためく私とは裏腹に、先輩はすがすがしい顔をして笑い続ける。