「ここ・・・」
「近くの総合病院。おばあちゃんがデイサービスに行ってから戸締りして、連れて来た。いろいろ処置してもらって、点滴で抗生物質入れてるとこ。」
ふと眠気に逆らって自分の腕をみるとそこには点滴がつながっていた。
「40度近く熱があったんだ。かなりしんどかっただろ。もっと早く連絡しろよな?」
「・・・また、頼って・・・すみません」
「ばか」
ふっと笑いながら先輩は私の髪を撫でる。

「俺気づいた。」
「?」
「俺、赤名の事、ただの仕事のパートナーとか、後輩ってだけじゃない。」
「・・どういう意味ですか?」
手のかかる妹とか?親戚の子とか?先輩にとって自分がどんな存在なのか、気になる。
ただ迷惑をかけるだけの存在ならば本当に申し訳ない。でも事実、心配をかけているだけだ。今は。
先輩の仕事の役にだってまだ立ててない。

「俺、赤名のこと気になって仕方ない。仕事してない時も。ずっと。」
「・・・」
心配ばっかりかけているからだ。迷惑かけてる。迷惑をかけすぎて、いつも心配させてるんだと落ち込んで、先輩の目から視線をそらした。