『どうした?』
すぐに私からの連絡に出てくれたその人の声に、一気に涙があふれ出す。
『なんかあった?どうした?』
休日の朝から連絡をした私。
先輩はすぐにわかったらしい。

『どうした?具合、悪いのか?今から行こうか?』
私の体調が悪いことになどとっくに気づいていた先輩。
連絡の内容が何となく予感していたのだろう。

「すみません。・・・休みなのに・・・」
がらがら声で私が言うと
『すぐ行く。10分で着く。待ってろ。』
先輩はすべてを察したようで、そう言って電話を切った。


薄れていく意識の中、先輩が来てくれるまでは意識を失うわけにはいかないと必死に自分を保つ。