あなたの左手、 私の右手。

おばあちゃんは真空パックに入っているあんこを開けようとする。
開け口が書いてあるパッケージでも、見つけることや理解することは難しい。

「私があけてもいい?」
私が手を出すとおばあちゃんはものすごい力で私の手を払った。

「取らないよ?私があけようか?」
私の言葉にも明らかに警戒したおばあちゃんの様子に私は心が痛む。

私はキッチンバサミを出して、おばあちゃんに説明する。
「食べようか。かして?開けるから。」
おばあちゃんをこれ以上怖がらせないように私はゆっくりと手を出す。

不安げな表情のままおばあちゃんは私にあんこのパッケージを渡した。

はさみでパッケージを切るとすぐに私の手からおばあちゃんはあんこを奪った。