あなたの左手、 私の右手。

「ありがとうございます。」
先輩がいてくれるから私は頑張れている。

「疲れた顔して。ゆっくり休めるときに休めよ?」
「はい。先輩も。」
先輩も昨日は全く眠らずに準備をしていた。今日も一日中私を動かさないように気遣って自分ばかり動いていたことを知っている。

「俺は帰ったらビール飲んでそのまま寝るだけや。」
「いいですね。ビール。」
「やろ?お前はあかんで?いつか事件になるからな。」
前に私がアルコールでつぶれた日を思いだして笑う先輩に私は少し頬を膨らませる。

「ははっ。またいつかいろいろ落ち着いたらのもうな。」
「はい」
「じゃあ、お休み。お疲れ。」
「お疲れさまでした。」
先輩はいつも私が見えなくなるまで見送ってくれる。