あなたの左手、 私の右手。

「これ並べたらお前、もう帰れ。」
「いえ。大丈夫です。今夜は泊まる気で来てますから。」
「だめ。このままじゃお前ぶっ倒れるで。明日は受付も担当なんだ。俺がお前の分まで準備進めとくから。今日は帰れ。」
心配そうな先輩の瞳に、私は笑顔で答える。

「いつも迷惑かけてばかりで罪悪感で私、つぶれそうなんです。お願いです。できるときにやらせてください。」
「赤名」
「お願いします。ダメだと思ったらちゃんと潔く帰りますから。」
「・・・」
私の言葉に先輩はそれ以上何も言わなかった。
そのかわりに、先輩は私が無理をしないように、体に負担が少ないような役割を振ってくれたり、休憩に飲み物を買ってくれたり、椅子を用意してくれた。

気遣いが温かく、私が罪悪感でつぶれないように守ってくれていることが伝わって、不思議と調子が良くなったように感じた。