あなたの左手、 私の右手。

ネクタイを外して、ワイシャツの袖をまくりあげている先輩。
少し汗をかきながら力作業をしている合間にも、私のことを気遣ってきてくれたのだろう。

「なによー。かわいい後輩を独り占めしないで?たまには私にも構ってね?美羽ちゃん。」
「主任の言葉だと、心配なんですよ、赤名を食いそうで。」
「おいしそうじゃない。」
かなり仲が良い礒倉主任と先輩の仲を疑ったこともある。
「何言ってるんですか。」
とめていた手を動かしながら、先輩に言うと先輩が私に耳打ちする。

「本当に気をつけろ。ハンターって呼ばれてるから。」
「え?」
「もうっ、いちいちばらさないでよね?」
「へ?」
私が間抜けな声をあげると礒倉主任は私に近づく。

「そういうこと。私、ハンターなのよ。それも同性限定の。」
主任の言葉に思わず動きをとめる私。