あなたの左手、 私の右手。

~♪
握りしめている携帯電話の着信に、私はすぐに出る。

もしかしたら警察かも知れない。
おばあちゃんかも知れない。

警察とおばあちゃんがお世話になっているデイサービスの担当者に探してもらっている。

「はい!」
息切れしながら電話の相手の声に耳をすませる。
祈るような気持ちだ。

『赤名』
その声で一瞬にして先輩だとわかる。

思わずは知っていた足を止めてしまう私。

足を止めると全身がまだ震えていることに気づき余計に不安を自分で煽ってしまう。