あなたの左手、 私の右手。

「どうかしたのかい?」
おばあちゃんが私の方に近づいてくる。
「え?」
私の頬に触れる手はいつだって温かい。

「どうもしないよ?お散歩楽しみだね。」
「すぐ支度しますね?」
おばあちゃんは私からすっと手を離して、自分の部屋に入っていった。

私はその間におばあちゃんのショートステイにもって行っていた荷物を片付ける。

天気の良い日。
外に洗濯物をほしてから出かけようと、私は浴室にある洗濯機に向かった。

洗濯物の中の服のポケットに、ショートステイ先ででたおやつの羊羹が入っていたり、摘んだ花が入っていることが増えたおばあちゃん。
ポケットの確認は必須だ。