あなたの左手、 私の右手。

「おばあちゃん、今日はお散歩に行こうか。私今日から2日間休みだから。」
長期出張のあとで、私と先輩は二日間の休みになっている。

その間に、ショートステイで疲れているおばあちゃんのケアをしたいと思っていた。

「少し休んでもいいかしら?」
おばあちゃんはまだ私のことが誰だかわかっていないらしい。

「もちろん。少し休んだらお散歩に行こう?」
おばあちゃんは昔から花が好きだ。
「お散歩して新しく庭に植えるお花の苗、見に行こうか。」
「いいのかい?」
私の言葉におばあちゃんの表情が少し明るくなる。

こんなことで表情が和らぐおばあちゃん。
いかに普段からおばあちゃんのケアができていないか痛感して、私は痛む心を隠して無理やり笑った。