「もしも彼女が俺から離れないことを選んでたら死ななかったんやないかとか、俺が彼女をとめてたらとかいろいろ考えずにいられなくてな。気づけば仕事の鬼になっとった。いろんなこと考えなくて済むようにって、仕事にうちこんだんや。」
先輩はごまかすように少し微笑んだ。でも、その瞳には悲しみが隠れていることに私は気づく。
「後悔しても戻せない過去がある。守れなかった、俺の幼さが招いたことかもしれないと思わずにいられなかったんや。」
「先輩のせいじゃないです。」
それしか言えなかった。
こんなどうしようもない慰めにもならないような言葉。
でも、先輩はふっと笑って私の方を見た。
「みんなそう言って励ましてくれた。でもどうしても立ち直れんくて、大阪を離れて東京に向かった。過去を断ち切りたくて。がむしゃらになりたくて。でも場所を離れてもあかんな。思い出は消えへん。」
遠い目をして先輩はまっすぐ前をみる。
「企画執行部の主任は俺が大阪で勤めてる時の取引相手やったから、唯一知っとんねん俺の過去。大阪では俺を腫れもの扱いやったからな。」
先輩はごまかすように少し微笑んだ。でも、その瞳には悲しみが隠れていることに私は気づく。
「後悔しても戻せない過去がある。守れなかった、俺の幼さが招いたことかもしれないと思わずにいられなかったんや。」
「先輩のせいじゃないです。」
それしか言えなかった。
こんなどうしようもない慰めにもならないような言葉。
でも、先輩はふっと笑って私の方を見た。
「みんなそう言って励ましてくれた。でもどうしても立ち直れんくて、大阪を離れて東京に向かった。過去を断ち切りたくて。がむしゃらになりたくて。でも場所を離れてもあかんな。思い出は消えへん。」
遠い目をして先輩はまっすぐ前をみる。
「企画執行部の主任は俺が大阪で勤めてる時の取引相手やったから、唯一知っとんねん俺の過去。大阪では俺を腫れもの扱いやったからな。」



