私は彼とあくまでも友達になりたい

***

「弥生くん!」

私は裏庭について、大好きな彼の名前を叫ぶ。
そこにはちゃんと弥生くんがいた。
よかった、間に合って。

「…待ってたよ。西窪。」

弥生くんは私に微笑みかけた。

待ってた、って、どういうことだろう?

そう思ったのも確かだが、それ以上に私の口は早く開いた。

「あのね、あのね。弥生くん。もう、ここなちゃんに告白された?」

私の心臓はドキドキしていた。それは、走ったものからなのか、弥生くんの前だからなのかわからなかった。

「…厳密に言えばされてない…かな?」

弥生くんは、腕を組みながら答えた。

厳密に言えば?どういうことだろう?
またまた、私の頭にははてなが浮かぶ。
しかし、また私の口は思考を通り越して勝手に動いた。

「あのね、私ね。
弥生くんのことが好きなの!どうしようもないくらい!
たしかに、初めは友達になりたいって思ってた。
…でもね、私気づいたの。
私、弥生くんのことが好きなんだって。
どうしようもなく好きなんだって。
弥生くんが、『無気力小悪魔イケメン』だろうが、『悪魔のギロチン』だろうが関係ない!

もちろん、弥生くんに好きな人がいるのは知ってる…。
またワガママ言っちゃうことになるけど、こんな私と付き合ってください!」

私は一息で言った。

弥生くんの返事は…