七月の図書委員会。
梅雨は明けて、青空が広がっていた。
司書の先生と私は歩きながら図書室に向かっていた。
「あの本良かったよー。読んでみたらいいと思う。多分、高校生はキュンキュンすると思うよー。」
「そうなんですか!読んでみます。」
そんな話をしながら図書室についた。
図書室の引き戸に手をかけようとした瞬間。
中に誰かいることに気づいた。
「彰人くんのこと、好きなの!
お願い、付き合って!」
中からそんな声がした。チラリと扉をすかして中を見てみると、弥生くんと、例の弓道部の先輩がいた。
初めて、弥生くんが告白されているのを見た。
というか、告白現場自体を初めて見た。
ドキドキしながらその行方を見守る。
すると弥生くんは口を開いた。
「すいません。嫌です。」
え、うそ!美人さんなのに!
「どうして…!?」
信じられないというように、弓道部の先輩が口を開く。
「俺が嫌だから。
…それ以上の理由いらないでしょう?
あなたが俺のことを好きだから告白した。俺は俺が嫌だから断ります。」
弥生くんは頭も下げずに、先輩のことを見据えた。
「なっ…!」
その後、泣きながら弓道部の先輩は走って出て行った。
弥生くん、あんな風に女子の告白振ってたんだ。
私は千夏が、悪魔だのギロチンだの言っていたのを思い出した。
確かにこの断られ方は傷つくだろうなぁ。
「…中に入りづらいわね。」
司書の先生は言った。
私は、こくりと頷いた。
梅雨は明けて、青空が広がっていた。
司書の先生と私は歩きながら図書室に向かっていた。
「あの本良かったよー。読んでみたらいいと思う。多分、高校生はキュンキュンすると思うよー。」
「そうなんですか!読んでみます。」
そんな話をしながら図書室についた。
図書室の引き戸に手をかけようとした瞬間。
中に誰かいることに気づいた。
「彰人くんのこと、好きなの!
お願い、付き合って!」
中からそんな声がした。チラリと扉をすかして中を見てみると、弥生くんと、例の弓道部の先輩がいた。
初めて、弥生くんが告白されているのを見た。
というか、告白現場自体を初めて見た。
ドキドキしながらその行方を見守る。
すると弥生くんは口を開いた。
「すいません。嫌です。」
え、うそ!美人さんなのに!
「どうして…!?」
信じられないというように、弓道部の先輩が口を開く。
「俺が嫌だから。
…それ以上の理由いらないでしょう?
あなたが俺のことを好きだから告白した。俺は俺が嫌だから断ります。」
弥生くんは頭も下げずに、先輩のことを見据えた。
「なっ…!」
その後、泣きながら弓道部の先輩は走って出て行った。
弥生くん、あんな風に女子の告白振ってたんだ。
私は千夏が、悪魔だのギロチンだの言っていたのを思い出した。
確かにこの断られ方は傷つくだろうなぁ。
「…中に入りづらいわね。」
司書の先生は言った。
私は、こくりと頷いた。