彰人くんにプランの概要を聞くと、

「梨花にいっぱい驚いて欲しいから、ヒミツ。」

と彰人くんは答えた。

「でも、最初は梨花の好きなアトラクション乗ろうと思ってるんだよね。梨花はどこ行きたい？」

「えっと、うーん…。そうだなー。カルーセルかなー。」

カルーセルは私にとって思い出深い乗り物で、この遊園地で初めて乗ったアトラクションであった。
だから、彰人くんとも乗れたらいいなと思っていたのだ。
カルーセルの思い出がまた増えるであろうから。

「うん、いいね。じゃ、行こっか．」

私の右手がさりげなく繋がれる。

私はびっくりして、彰人くんを見ると、彰人くんは、ダメ？、といたずらに笑い、首を傾げていた。

そんなの、ダメじゃないし、そんな顔されたらダメって私が言えないじゃないか…！