私は彼とあくまでも友達になりたい

借り物競走に出る私は急いで、集合場所へ向かう。あっちであってるのかな。集合場所。

駆け足で移動するその途中、彰人くんとすれ違った。

彰人くんはやっぱり赤のハチマキが似合っていた。
それはもう、彰人くんに巻かれるためにハチマキが作られたのではないかと思うほどに。
残念ながら、人が多くて彰人くんが私に気づいているのかは分からないけど。

…彰人くんも、千夏や蓮美ちゃんみたいに、ハチマキを巻いた私のことを可愛いと言ってくれるのだろうか。
そんなことを考えながら、私は走った。