食事の後は 滝や池を 散歩して。

たっぷり 夕方までの 時間を 楽しんで。


翔真が 予約してくれた ホテルは 森の中の コテージ。


「わぁ!素敵。」

部屋に入ると 私は 照れ隠しに 窓に 駆け寄る。


「うん。涼しいね。」


私の後ろから 外を眺める 翔真。



ゆっくり 振り向いたら そっと 唇を 塞がれた。



芙由子達も 言っていたけど。

結ばれると 親しみが 増して。


その夜 翔真に 抱かれた私は 

確実に 翔真の恋人だった。


「あず美…?」


「んっ?なぁに…翔真?」


胸に抱かれて 交わす会話は 

切ないほど 甘くて。


「可愛い…」

「やだ… 恥ずかしい…」


翔真の 気怠い声は 色気があって。


ギュッと 翔真の胸に 抱き付いてみると


「うんっ…?どうしたの?」


翔真も ギュッと 私を 抱き締めてくれた。



胸に抱かれて 朝を迎えて…


私達は 確実に 昨日とは 違っていた。


私達の間にあった 見えない壁は なくなっていて。

私達は 自然と お互いに 触れ合えた。


私を 甘く 見つめる翔真を 

私も とても愛おしく 思っていた。