翔真が 向かった先は 軽井沢。

夏の旅行には ぴったりの 避暑地。


「へぇ。軽井沢って こういう感じなんだ…」

「あず美 初めて?」

「うん。私って 意外と インドアで。あんまり 出かけたこと 無いから。」

「そうなの? じゃ これからは 色々 出かけようね。」

「んっ? 2人で…?」


私の問いに 翔真は 少し照れた顔で 微笑んだ。


翔真は 軽井沢銀座の パーキングに 車を停める。


「少し 歩こうか?」

陽射しは 強いけど 思った以上に 涼しくて。

「涼しい!」

車を降りて 驚く私に 笑いながら。


翔真は そっと 私の手を 握った。


「結構 人がいるね。」

「夏休みだからね。」

恥ずかしさを 隠して 交わす会話は ちょっと甘くて。


通りに並ぶ お店を 覗いて 笑いながら。

人の流れに乗って ゆっくり歩く。


少しずつ 一緒にいることに 慣れてきて。

2人とも 自然な笑顔が こぼれてきて。


「お昼 予約しておいたから。」

翔真は 路地の おしゃれな レストランに 入る。


「わぁ。素敵なお店…」


私のために 色々 考えてくれたことが 嬉しくて。


恋人って いいね…


誰かが 私を思ってくれるって

こんなに 幸せな気持ちに なるんだ…