「ほんとですか?良かったぁ〜。」

これは狙ってやったな…。

「でも先輩、なんで裏の方のお店に来てるんですか?
表にも沢山こういうお店あるのに。」

「表は学校の人沢山通るし、寄るでしょ?
私は、こういうお店似合わないから…。」

本当は表のお店とかも行ってみたいけど、学校の人がいる前で入るのは怖い。

昔から、この容姿と口数の少なさで勝手にイメージをつけられ、可愛いものは似合わない、キャラじゃないと言われてきた。

昇太くんにも知られたくなかったな…。
きっと幻滅された。

好いてくれた人から、幻滅されるのはきついものがある。

「昇太くんも幻滅だよね。
私がこんな可愛い物好きで…。」

あー、なんか泣きそうかも…。
昇太くんに嫌われるのなんでか嫌だな…。

「え、なんで幻滅なんてするんですか?
逆に皆んなの知らない先輩を知れて、ラッキーとかずるいこと考えちゃってますよ(笑)」