「………大丈夫か?」




今の沈黙、不自然な間。


絶対に記憶あるよ…




バクバクと静まらない心臓の音に翠の声はほとんどかき消されていた。




「う、ん…」




多分…いや、絶対今私変な顔してる。


顔熱いし、表情筋上手く動かせないし…!





落ち着け、落ち着け…



こういうときって円周率唱えればいいんだっけ?


えっと…3. 1415926535…





「…わり、風呂入ってくる」




私の頭をポンッと軽くなで、翠は何事も無かったかのように部屋を出ていった。




パタン…




「………え?」