「緋和…お母さんたちについてこない?私にとっては緋和は大事な大事な娘なの。」




「……いかない」




私は即答した。



考えるまでもない。


夫婦水入らずで仕事をしに海外に行くのに、預け先がないからって私がついて行くのはおかしい。



それに、もう18歳。



そろそろ、本当の親じゃない2人に迷惑をかけるのはやめにしたいんだ。




「お母さん、私一人暮らしするよ」




話を聞いた時から…ううん、もっと前から考えてきた。


私はもうお母さんたちに十分迷惑をかけた。



学費から何から全部出させてしまってる。


本当の娘みたいに広希と同等に大事にしてくれてる。




でも…どうせ、卒業したら一人暮らしすると決めていたから。



少し早まっただけ。


私はもう、一人で生きていけるよ。


誰にも迷惑をかけずに、1人で。