「そういえば、茜さんと一緒に帰らなくても大丈夫なの?」
現実に引き戻されて、恐る恐る聞いてみた。
「茜は、委員の仕事で遅くなるみたい。」
「そうなんだ。
茜さん私と帰ってること知ってるの?」
「一応言ってきたから大丈夫だよ。そんなことで怒るような奴じゃないから気にすんな。」
「...わかった。気にしないようにするね。」
茜さん、絶対怒ってるよね。
恐怖心が襲ってくるのがわかる。
「沙羅、足まだ痛む?」
「ご、ごめん。足はもう大丈夫。
ちょっと考え事…」
大好きな秋くんと帰れてるんだから、今は気にしない様にしよう。

