片想い

保健室に着いて、保健の先生に手当してもらった。



「ありがとう、もう大丈夫だよ。」




すると、
荒川くんが少し顔を近づけて来て


「これは故意的だよね。
なにか心当たりはある?」


あると言えばある。
でもまさかね...


秋くんの彼女を悪く言いたくない思いから黙っていると、


「本田さん。もしかしたらまた何かされるかもしれない。
だから、これからは単独行動は控えて。」



「...わかった。」

「あと何かあったらすぐに俺に言ってね。」

「ありがとう、荒川くん...。」

やさしさに少し涙腺がゆるんだ。


「足痛いしちょっと休んでから教室に戻るね。」

「先生にはおれから言っとくよ。」


「ありがとう」