夢を見た。私が小学校4年生に引っ越してしまった悠介君がこっちまで歩いてくるそして真っ白なホワイトボードを見せている夢。悠介君は小学校4年生頃からずっと片思いをしていて今では何処にいるのか、何をしているかなんて知らないけれど、私は未だに彼の笑顔を忘れられない。





第1章¦出会いの色




「奈那実〜!!今日から学校でしょ〜!!」
下からお母さんのやかましい声がしてようやくベッドから出た。高校1年生の頃はJKという名前に浮かれて毎日5時半に起きて、ランニングして、丁寧にメイクして…と頑張っていたけれど、そんなの3年間も続くはずもなく、2年生の夏休み明けからは早くて7時に起きている。メイクはいつも通りで、いつも肩ぐらい