「はぁ、到着~」
日本の空港に着いてホッと一安心。
さて、澤田さんの話では蛍を連れて、
空港に来てくれるって…言ってたな。
さーて…どこにいるかなぁ…。あ!!
明らかに芸能人の空気を纏った彼の姿。
機嫌が悪そうに腕を組む彼と目が合う。
向こうはサングラスをつけていたが、
ポカンと口を開けているのがその証拠。
「な、なんで?」
「ただいま!!蛍…驚いた?」
美人の半開きの口って凄くシュール。
少しすると真面目な顔でしばらく考え、
ボソッと一言呟いた…。
「え、何…ドッキリ?」
怪訝そうな顔の蛍にとうとう爆笑した。
もう無理…混乱する蛍、面白すぎる!!
「ちがっ、ふははっ!!違うよ!
早く蛍に会いたくて帰ってきたの。
素直に喜んでよ、ただいま…蛍!!」
笑いすぎて零れる涙を拭っていると、
ぎゅっと強く抱きしめられた…。
「おかえり、素直に嬉しい。」
声や体温…鼓動で、愛されてるなぁと、
漠然とそう思った…凄く温かい。
「…なんか痩せた!?」
腰をガシッと掴んで問い詰める。
「あぁ、つい没頭してしまってな。」
蛍はバツが悪そうに笑った。