「魅香!明日は何処へ出かける?
ショッピングにしましょうか!!」
お風呂上りに髪を梳かしていると、
パジャマ姿の姉が私の部屋を訪れた。
「いいよ、行きたい所も無いから。」
可愛いワンピースの様なデザインで、
冗談抜きで姉が女神のように見えた…。
「それに姉様は仕事でしょう?」
姉は世界的に有名な歌手”彩乃”だ。
毎日仕事が忙しいのも知っているし、
ファンがいる人と外に出るリスクも、
緊張感も最近は特に経験している。
「仕事なんて入れないわよ~!
魅香とゆっくりできる時間を、
一秒たりとも無駄にしないわ!!」
むんっ!!と握り拳をつくる姉…。
可愛さも増してないか…???
「なら、一秒たりとも無駄にせずに、
私とずっとお喋りして過ごそうよ。
姉様に聞きたい事も沢山あるから!」
別にこの気持ちは嘘じゃない。
まぁ…疲労が溜まってる姉様を、
無理させないって理由も含むけど。
「…本当に家から出なくて良いの?」
「うん、学校の課題も沢山あるし…」
トホホ…と大量の教材を手にした。
「ふふっ、家で過ごすのも素敵よね!」
姉は女神の笑みを浮かべた…。



