「そろそろ俺仕事なんだけど。
魅香どうする、まだ華美といる?」

部屋戻ってきた蛍…着替えてきたのか。

以前も思ったけど何着ても映えるな…。

呑気に雑談する二人を見下ろす蛍。

無言の圧が凄い…。

「いや、もうかなり時間経ってるし、
お暇する…。またね、華美ちゃん!」

「はい!あ、チャット交換しましょ!」

最初怒鳴り込まれた時は驚いたけど、

華美ちゃんと面識あって良かった…。

初対面だったら猛反対されただろうし。

『ピンポーン』

「あ、澤田さん来た。」

蛍が扉を開けてこちらに手招きをした。

…澤田さん?はて、どなただろうか…。

「こんにちは、ホタル君!!…あれ?」

玄関に立っていたのはスーツ姿の、

優しいお兄さんって感じの人。

「澤田さんこんにちは!この人はね、
お兄ちゃんの彼女、魅香さん!」

華美ちゃんが嬉しそうに私を紹介する。

澤田さんという人は、ハッとした顔…。

「…噂の歌姫さんですね!澤田です。
ホタル君のマネージャーをしてます。」

「月乃魅香です。あの…噂のとは?」

澤田さんはニコリと微笑む…。

蛍の眉間にはまた深い皺が刻まれた。