「はぁ、劇場最高…」
余韻が抜けないあたしの前には、
ジェットコースターの椅子…。
とうとうきたか…あたし達の番。
あたしは腹を決めて椅子に腰かける。
「結局、絶叫系は大丈夫なのか?」
蛍が隣に腰かけながらあたしに問う。
「んー…まぁ、多分?そもそも、
遊園地に来ることがなかったから」
うちの両親は厳しくて娯楽なんて、
無縁って感じだったからね。
『では、ツギハギ号発車致します!』
元気なアナウンスのお姉さんの声で、
いよいよ車体がゆっくりと動き出す。
胸がどきどきと高鳴る…。
「…ねぇ、手…繋いでいい?」
「ビビってる…?」
小さな声であたしを茶化す蛍。
その間にも車体はじわじわと坂を上る。
もう逃げられない…落ちる未来のみ。
「仕方ないですねぇ、魅香チャンは。」
蛍はあたしの手をきゅっと握る。
「もう…落ちる…」
「大丈夫、ふわっとするだけだ。」
その浮遊感が怖いんでしょうっがぁ!!
「キャァァァア嗚呼ッ!!!!!」
あたしは無事に声帯をぶっ潰した。
髪は乱れに乱れるし…女の面影なし!
「…大丈夫か?」
「ん”…へーき…」



