ーカップルと二羽の兎の物語。ー
机を隔て、向かい合って座る男女。
「私は心配して言ってるのに!!」
「しつこい!仕事の邪魔だ!!」
男女はカップル…仲は御覧の通り。
「あまり煩いと追い出すぞ。」
「…もう知らない!!!」
女は白兎を持って家を出てしまう。
ベッドサイドに黒兎が残された…。
この瞬間、男女の人生は狂い始める。
女は男の家を出てから他の男と、
ご縁があった…幸せだった…が、
男を忘れられず悲しみに捕らわれた。
男は女が出て行ってから、
仕事に没頭し悲しみを忘れた。
が、幸せを感じない空っぽな人間に。
男女は夢の中、昔を思い出す。
公園で彷徨う老人を助けたカップル。
するとぬいぐるみを渡された…。
「白兎は幸せを与える。
黒兎は悲しみを受け取る…。
決して離れ離れにならない事。」
夢から覚めた男女は公園へ走った。
公園で兎を手にする互いに再会。
「すまなかった、渡したかったんだ。
仕事を増やさないと買えなくて。」
「これ…!!」
女は左の薬指に目を奪われる。
「私こそ頭ごなしにごめんなさい!」
ふたり揃ってはじめて幸せ。



